インドネシアから6次産業視察プログラム(前半)

2019年10月10日にインドネシア・南スラウェシ州の林業省の要請により林業省職員1名とMACCA Institutスタッフ 1名が来日しました。日本の6次産業化を視察するためです。

インドネシアでも、漁師が魚を干物にしたり、農家さんが農産物を保存食品にして販売したりしているのは、昔からある経営形態です。しかし、日本における地域資源を活用した様々な新しいサービスとしての6次産業化に注目をしています。

まずは、「カップから農園まで」をテーマにしたコーヒー専門の博物館である「UCCコーヒー博物館」を見学しました。インドネシア南スラウェシ州では、コーヒー農家の収量安定させるためのプロジェクトを実施しているため、コーヒーの歴史や文化をはじめとする、コーヒーの栽培、加工過程からパッケージデザインまで、何かいいアイディアが無いかと熱心に展示物を見入っていました。

・地域特産品のブランディング

10月14日は、篠山味祭りに参加しました。この篠山味祭りは、毎年10月の黒豆の解禁に合わせて開催されるイベントです。丹波栗、丹波篠山牛、丹波松茸、丹波篠山山の芋 、猪肉など、全国に知られた丹波の食材と料理が一同に会します。ここで、日本の食文化を味わってもらいながら、地域の特産品をはじめとした魅力発信のスタイルを視察しました。 

その後、兵庫県篠山市川北の丹波黒豆農家さんを訪問しました。
ここで栽培される黒大豆は、丹波産の中でも高値で取引されているほど美味しい黒豆だといいます。
今回は、神戸大学のにしき恋Farm坂井さんの案内で、兵庫県黒豆マイスターの山本博一さんにお話を伺いました。作業場で黒豆の枝を同じ長さに整え、束ねていく作業を体験させて頂き、また農業組合の皆さんから組合での大型機材の共有方法や黒豆のブランディング方法などのお話を聞かせて頂きました。さらに、にしき恋と農家さんのつながりを農業実践の実習がきっかけで、授業だけの関係で終わらせず、継続して地域と関わり続けてきた大学生と農家さんとの交流にも驚いていました。温かく迎えてくださった川北の農家の皆さん、そして、コーディネートをしてくれた坂井さん、ありがとうございました。

・日本の漁業協同組合と水産物の加工システムの見学

そして、日本の漁業協同組合と水産物の加工システムを見学するために淡路島と鳴門まで足を延ばしました。まず、淡路島の育波にある藤本水産に伺いました。ここでは、兵庫県淡路島近海で獲れた新鮮な魚を中心に、ちりめんじゃこ・ちりめん佃煮・茎わかめ佃煮・鯛干物・イカ一夜干し・冷凍生ダコ・干しダコ等を製造・販売しています。南スラウェシ州でもタコは重要な海外向けの水産資源であるので、加工方法等に関して、とても熱心に視察していました。その後、育波浦漁港を見学しました。

次に、徳島県北灘町で、漁業の6次産業化を目指したモデルである「JF北灘さかな市」を視察しました。北灘漁業協同組合直営であり、とれたての鮮魚を選んでさばいて食べられるシステムや水産加工品、お土産品が購入できます。そして、その中でも興味を持ったのは、地域ブランドの魚や海藻です。北灘漁港は、門海峡からの早い潮流の好漁場の環境をもち、色んな種類の天然魚が水揚げされます。中でも定置網で水揚げされる天然鯛は、『鳴門北灘べっぴん鯛』のブランド名で販売されています。また、県下屈指の生産量を誇る養殖ぶりは“すだちぶり”の名で親しまれていて、養殖されるわかめも“鳴門わかめ”として全国に知られています。

前半の日程で、駆け足でしたが、篠山や淡路島、鳴門を見て回りました。このように農水産業の地域発の商品・サービスのブランド化と地域イメージのブランド化を結びつけ地域経済の活性化を図ろうとする戦略と、それによって地域の生産者さん自身の団結力や大学生を受入れ巻き込むことで、身近にある地域の魅力をより高めていることに感銘を受けていました。