後半は、主に菌床栽培と有機野菜の栽培、および小規模な加工工場を含めた一貫した生産と販売の見学を行いました。
まずは、兵庫県氷上町にあるキノコ小屋を訪ねました。ここは、前田建設のがシイタケを中心に、きのこの施設栽培に取り組んでいる工場です。前田社長自ら、シイタケの栽培している工場内を案内してくれました。
キノコ小屋では、年中栽培するシイタケのほかに、夏場はキクラゲ、春と秋はヒラタケ、冬はナメコと多様なきのこが生産できるそうで、今回はシイタケ・ヒラタケ・キクラゲを見せて頂きました。
菌床の基になる、おがくずを撹拌し成型する工程から始まり、殺菌し培地に植菌する過程、そして湿度や温度、光など適温に管理された部屋で培養される過程を回り、色んな段階に成長したシイタケを見せて頂きました。南スラウェシ州では、ちょうどヒラタケやシイタケ栽培の試みを始めていて、収量や品質を安定させるための技術的な質問を熱心にしていました。自社で菌床から一貫して作っているからこそ、収量を安定させコントロールすることができ、品質に関しては、今でもシイタケにより適した環境を見つける試行錯誤の連続ですよ。とおっしゃっていました。そして、インドネシアでのヒラタケやシイタケ栽培方法との違いや、インドネシアにおけるキノコ類の消費者ニーズの高まりにも興味深そうに耳を傾けてくれました。
そして、最後にずっと疑問に思っていた質問をぶつけていました。なぜ、建築会社がなぜきのこ栽培をしているのか?と問うと、前田社長は、経営多角化、そして新たな事に挑戦することの重要性と「食」の大切さを語ってくれました。帰りには、収穫した椎茸をお土産に頂きました。その椎茸をさっそく夜に皆で調理しました。肉厚でとても香り高く美味しいシイタケで、皆で舌鼓を打ちました。ありがとうございます。
次にしのたろう農園を訪れました。
しのたろう農園さんは、ご夫婦で、農薬・化学肥料を使わず旬の露地野菜を中心にハーブ類や丹波黒大豆、原木しいたけ等の野菜を育てています。そして種蒔きから栽培、収穫、加工、出荷まで一貫して家族経営で行っています。
今日は、しのたろうさんが、有機農業を始めた経緯から、JAS 認証を取得するまでの丹波しのたろう農園の経緯を伺いならが、色んな種類の加工品を試食させて頂きました。中でも、新商品の農薬・化学肥料不使用栽培のダイコンと赤カブを使った「ピリ辛・おつまみたくあん」が辛いモノ好きのインドネシアの2人には大好評でした。
そして、加工品を製作している作業室を見学し、実際に黒豆を焙煎して黒豆茶にするまでの過程を見せてもらいました。プロセッサーや乾燥機などのメーカー先や初期投資にかかった費用などの質問を熱心にしていました。
その後、1haの農地で有機栽培している黒豆、ニンジン、ショウガ、菊芋、オクラなどを収穫させて頂きました。土作り、獣害対策の電気柵のしくみまで、多岐に渡る質問をしました。家族経営のしのたろう農園さんの経営モデルは、インドネシアの小規模の女性グループや農家さんでも参考にしやすく、そして、パッケージのデザインやラッピングの工夫やアイディア一つで、商品のイメージが大きく変わり、付加価値が高まることも学びました。
今回の後半の視察では、インドネシア農業における発想の転換につながると同時に、将来の展望に関しても話が弾みました。アジア市場へのビジネス展開や、インドネシアと日本の生産者同士がアイディアを出し合い、共同で海藻やモリンガなどの加工製品の開発をしていきたいとの話題もでてきました。